経営改善計画をやって3年目。
件数をこなすほど「型」が欲しくなる瞬間はあります。でも私たちは、マニュアル化されたツールに寄せません。
理由はシンプルで、改善計画は“文章作り”ではなく“実行設計”だからです。現場・資金繰り・取引構造・金融機関との関係は、会社ごとに別の生き物。平均点のテンプレでは、どうしてもズレが出ます。
テンプレ化が起こしやすい「3つのズレ」
① 現場のズレ
「やれば良い」は正しくても、現場の人手・設備・段取り・取引慣行に合わなければ回りません。結果、計画が“提出用の紙”になって止まります。
② 数字のズレ
利益は出ているのに資金繰りが苦しい。売上が伸びても現金が減る。こうしたズレは、業種や回収条件で形が変わります。テンプレのモデルでは拾い切れません。
③ 金融機関対応のズレ
金融機関が見たいポイントは、会社の状況や取引背景で変わります。説明の順番、根拠資料、月次モニタリングの設計など、細部が通過率を左右します。
補足:ツールを否定しているわけではありません
Excelや管理表は使います。ただし、“同じフォーマットで同じ考え方”を押し付けないという意味です。会社に合わせて、設計から組み替えます。
Plowが「フルオーダー」で作る理由
経営改善計画は、ゴールが1つではありません。たとえば同じ「利益率改善」でも、会社ごとに最適解が変わります。
| よくある目標 | 資金繰りの安定/返済負担の見直し/売上の質改善/粗利改善/固定費最適化/在庫圧縮/不採算取引の整理/設備投資の判断 など |
|---|---|
| 変数(会社ごとに違う) | 回収サイト・支払サイト/季節波動/工数・歩留まり/見積りの前提/取引先構成/製造・物流制約/人材スキル/金融機関との関係 など |
| だから必要なこと | 「何を」「どの順番で」「どれだけの負荷で」やるかを、現場に合わせて再設計すること |
ポイント:改善計画は“正しいことを書く”より、「動く形に落とす」ことが価値です。数字が動く設計は、会社ごとに作り直す必要があります。
テンプレではなく、こうやって作ります【現場起点の作り方】
Plowでは、計画を「提出物」ではなく「運用する道具」として設計します。流れは大きく6ステップです。
1)現状把握:数字と現場を同時に見る
- PLだけでなく、資金繰りのクセ(回収・支払・在庫・季節波動)を確認
- 現場の制約(人手、段取り、設備、取引慣行)をヒアリング
2)課題整理:原因を“構造”で分解
- 「売上が足りない」のか、「粗利が抜ける」のか、「固定費が重い」のか
- 「黒字でも資金が減る」要因は、どこにあるのか
3)施策設計:打ち手を“現場で回る粒度”まで落とす
- 値決め・見積りルールの再設計
- 不採算取引の整理(言い方、順番、代替案までセット)
- 在庫、工程、外注、購買の見直し
4)数値化:計画数字を“説明できる根拠”にする
- 「なぜこの売上」「なぜこの粗利」「なぜこの固定費」かを説明可能に
- 金融機関に説明できる前提と、社内が守れる前提を両立させる
5)運用設計:月次で回る管理に落とす
- 月次のKPI(売上だけでなく、粗利・受注・在庫・回収など)を設定
- 「見る項目」と「意思決定のルール」を決めて、迷いを減らす
6)金融機関説明:通る資料より、通るストーリー
- 計画の整合性だけでなく、改善の実行可能性が伝わる構成に
- 質問されやすい論点を先回りして準備
「オーダーメード」が向いている会社の特徴
資金繰りが毎月ヒリつく
黒字でも資金が足りない、月末が怖い、支払の山がある。こういう会社ほど“構造”の把握が効きます。
業種特性や取引慣行が強い
製造業、卸、建設、EC、季節商材など。回収サイトや在庫が絡むほど、テンプレのズレが大きくなります。
金融機関対応の優先順位が高い
説明の筋、根拠資料、運用体制が重要。計画書だけ整っても、運用が見えないと前に進みづらい場面があります。
「計画倒れ」を一度経験した
過去に作った計画が動かなかった。原因は“正しさ”ではなく“実行設計”にあることが多いです。
よくある誤解:「テンプレじゃないと早く作れない?」
たしかに、テンプレはスピードが出ます。でも、改善計画で本当に時間がかかるのは、文章作成ではなく「前提のすり合わせ」と「実行に落ちる設計」です。
つまり、テンプレで速く作っても、後から現場調整で詰まり、結局遠回りになることがあります。だからPlowは最初から、会社に合わせて設計します。
FAQ
Q. どこまで“オーダーメード”なんですか?
A. 会社の状況(資金繰り、取引、現場制約、金融機関対応)に合わせて、施策の選び方、優先順位、数字の前提、月次運用の形まで組み替えます。
Q. うちみたいな小さな会社でも対象になりますか?
A. はい。むしろ小規模ほど人手や時間に制約があり、「回る計画」にする必要があります。無理のない設計が重要です。
Q. 金融機関向けの説明も手伝ってもらえますか?
A. 計画の見せ方、論点整理、根拠資料の準備など、状況に応じて整理します。通る資料より、通るストーリーを重視します。
まとめ:改善計画は“提出”ではなく“運用”
経営改善計画は、きれいに書けば終わりではありません。社内で回って、数字が動いて、金融機関にも伝わる。この3点が揃って初めて価値になります。
Plowは3年目の実務を通じて、テンプレ化の限界を何度も見てきました。だからこそ、企業ごとにフルオーダーで設計します。
経営改善計画の相談をしたい方へ
現状の整理だけでもOKです。資料が揃っていなくても、まずは状況を伺いながら進め方を一緒に組みます。