年末年始の注意喚起
年末年始に激増する経営者向け詐欺メール対策
年末年始は人手が薄く、確認フローが緩みやすい時期。そこを狙って「振込」「請求書」「アカウント停止」を装う詐欺メールが増えます。
経営者が押さえるべき典型パターンと、被害を止める社内ルールを整理します。
- 口座変更はメール確認禁止。必ず電話で折り返し(番号は過去の正規資料から)
- 振込は二段階承認を固定ルールに
- ログインはメールのリンクからしない(公式アプリ・ブックマークから)
年末年始、経営者を狙う「詐欺メール」が増える理由
年末年始は、社内の稼働が不安定になりやすい時期です。担当者が休暇で不在、確認フローが簡略化、銀行や取引先も営業時間が変則的…。
この「確認が遅れやすい」「誰かが代行しがち」という隙を狙って、経営者・決裁者に向けた詐欺メールが毎年増えます。
特に狙われやすいのは、振込権限がある人、取引先との関係が広い人、
複数のサービス管理(Amazon/Google/楽天/銀行等)をしている人です。
よくある詐欺メールのパターン(経営者向け)
1)「振込先が変わりました」請求書なりすまし
取引先や外注先になりすまし、「年末締めの請求です」「振込先口座が変更になりました」と送ってきます。
ロゴや署名もそれっぽく、気づきにくいのが特徴です。
- 見抜くポイント:口座変更がメールだけで来る/差出人のドメインが微妙に違う
- 危険な状況:年末最終営業日、午後のバタバタ
2)「アカウント停止」「支払い失敗」緊急を煽る系
Amazon、Google、Microsoft、Apple、銀行などを装い「支払いが確認できません」「停止されます」と急がせます。
リンク先でログインやカード入力をさせるのが狙いです。
- 見抜くポイント:リンク誘導+入力要求/やたら「今すぐ」
- 危険な状況:休暇中にスマホで処理しようとした時
3)「税務署・国税庁」「助成金・補助金」を装う
「未納税があります」「還付手続きが必要」「申請に不備」など、公的機関っぽい文面で誘導します。
行政の案内も増える季節なので混ざりやすいのが厄介です。
- 見抜くポイント:メールで急かしてリンク/添付を開かせる
- 危険な状況:税理士・経理担当が休暇で確認できない時
4)「社長、至急お願いします」BEC(ビジネスメール詐欺)
経営者や役員、顧問になりすまして「至急振込」「この件は極秘」「電話できない」と判断力を削りに来ます。
小さな会社ほど刺さりやすい手口です。
- 見抜くポイント:極秘・至急・電話不可/普段と違う口調/ギフトカード購入指示
- 危険な状況:出張・会食などで対応が雑になりやすい時
詐欺メールの「即死ワード」チェックリスト
次の要素が2つ以上あれば、一旦ストップしてOKです。
- 「本日中」「至急」「24時間以内」など期限が短い
- リンクを踏ませる、添付ファイルを開かせる
- 口座変更・振込指示・カード情報入力が絡む
- 「電話は不要」「電話に出られない」「極秘」
- 差出人メールアドレスが見慣れない、ドメインが微妙に違う
経営者がやるべき対策は「仕組み化」が9割
対策1)“口座変更”はメール禁止にする
取引先の振込先変更は、必ず電話で折り返し確認(番号は過去の正規資料から)。
メール返信での確認はNGです。
対策2)振込は「二段階承認」を固定ルールに
ワンオペ決裁はスピードが出ますが、詐欺にもスピードで負けます。
金額に関係なく、振込前に「もう1人が確認」を固定化すると事故率が大きく下がります。
対策3)ログインは「メールのリンク」からしない
「アカウント停止」系はリンク先が偽物です。ログインが必要なら、公式アプリ・ブックマークからを徹底しましょう。
対策4)年末年始だけでも“決裁の棚卸し”を
誰が何を支払えるか、誰がどのアカウントを管理しているかを簡単に棚卸し。
例外が増える時期ほど、役割が曖昧だと事故が起きます。
対策5)社員へ共有する「一枚ルール」を作る
長文マニュアルより、現場で効くのは一枚のルールです。
- 口座変更は必ず電話で確認
- 請求書添付は一旦保留、別ルートで真偽確認
- ログインはリンクからしない
- “至急”“極秘”が出たら上長に相談
もし開いてしまったら(被害を広げない初動)
- 入力した場合は即パスワード変更(使い回しサービスも含めて)
- カード情報を入れた場合はカード会社へ連絡
- 添付を開いた場合はネットワークから切り離し、専門家へ相談
まとめ:年末年始は「止まる」「別ルートで確認」「二段階承認」
詐欺メールは、技術よりも人の焦りを狙ってきます。
年末年始だけでも「止まる」「別ルートで確認」「二段階承認」を徹底するだけで、被害を大きく減らせます。